皆さん、こんにちは!
この記事を読んでいただいているということは、妊娠前や妊娠中の栄養について興味を持たれている方々だと思います。妊娠する前から赤ちゃんのことを思って行動されている方々は本当に勉強熱心で素晴らしい行動力を持っています。きっと未来のお子さんも喜んで皆様の元に来てくれるでしょう。
それでは、本題に戻って妊娠前から気を付けておきたい栄養についてお伝えします
母子の健康の基本は食事
お母さんの健康と赤ちゃんの発育には、妊娠前から身体作りが大切です
しかし、若い世代を中心に1日のエネルギー摂取量も少なく、やせ(低体重)の割合が高いという現状があります。私の身の回りでもBMIではやせ型に該当するがそれが理想と言っている方が少なくない印象ですね
若い女性のやせや、妊娠期におけるエネルギーや栄養不足は、早産や低出生体重などのリスクを高めることが報告されています。妊娠前も、妊娠してからも、特定の食品に偏ることなく、食事の基本である主食・主菜・副菜を組み合わせて、バランスよく食べましょう
食事のバランスなどについてはまた別のテーマの記事で解説しようと思います
妊娠中に注意して摂取すべき鉄分
女性の中で貧血気味の方は多いと思いますが、妊娠するとさらに多くの血液が必要となります。今まで貧血と診断されたことが無かった人であっても、妊娠すると貧血と診断される人も出てきます
そこで貧血対策として重要なのが鉄分の摂取。鉄分が豊富に含まれた食品やサプリメントをしっかり摂取して、妊娠時の貧血対策をしましょう
それではここからは、鉄分について解説していきます
鉄分とは?
鉄は、赤血球の材料になり、全身に酸素を運ぶ役割を担うミネラルで不足すると貧血や運動機能、認知機能等の低下を招く恐れがあります。また、月経血による損失と妊娠・授乳中の需要増大が必要量に及ぼす影響は大きいです
体内には3~4gの鉄が存在し、このうちの70~75%は機能鉄と呼ばれ、体内に取り込まれた酸素を全身に運ぶ大切な働きがあります。残りの25~30%は貯蔵鉄として肝臓、脾臓、骨髄などに蓄えられ機能鉄が不足した際に使われます。
妊娠中に鉄分はなぜ必要?
鉄分の大きな働きとしては、血液を作ることです。しかし、それだけではなく赤ちゃんの脳や体の発達にも大切だということがわかっています。鉄不足でとく起きるのは貧血で、血液中のヘモグロビン量が少ないことをということですが、実は貧血がなくても鉄分が不足していることがあります。
※ヘモグロビンとは:鉄(ヘム)とたんぱく質(グロビン)が結びついたもの。血液が赤い色をしているのはヘムが赤色素を持っているため
その指標とされているのがフェリチンというタンパク質です。フェリチンは血液中で鉄分とひっつき全身の色んな細胞に鉄分を保管する働きがあるため、貯蔵鉄とも呼ばれています。この貯蔵されているフェリチンの一部は血液中にも出てくるので、血液検査でフェリチン量を測定することができます。血液検査でこのフェリチンの量が少ないと血液中には鉄があっても身体にフェリチン(予備の鉄)が少ないので鉄分が不足している可能性があります
※鉄分が足りている状態とは、血液中だけでなくフェリチン(予備の鉄)も十分量あることを示します
妊婦さんの貧血と赤ちゃんとの関係を調査した研究では、母親が鉄欠乏性貧血の場合、赤ちゃんの体重増加が不十分になるリスクが2倍になることがわかりました※2
※2 参考文献:Anemia vs iron deficiency: increased risk of preterm delivery in a prospective study https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1570808/
つまり、赤ちゃんの成長のためには母の鉄分補給が重要なのです
鉄分はどれだけ摂取すればいい?
下記の表に厚生労働省が発表している女性の鉄分摂取の推奨量などをまとめてみました
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
※厚生労働省.日本人の食事摂取基準(2020 年版)
- 「推定平均必要量」:50%の人が必要量を満たす量(50%が欠乏、50%が充足)
- 「推奨量」:ほとんどの人が必要量を満たす量(97.5%が充足)
厚生労働省は、妊娠初期に2.5mg、中期と後期に9.5mgを妊娠してない時の摂取量に追加で摂取するように勧めています。1日の合計量で示すと妊娠初期は9.5mg、中期・後期は16mgの鉄分を摂取する必要があります
令和元年国民健康・栄養調査における鉄分の一般食品からの1日の摂取量は平均7.6㎎です
つまり、これまでと同様の食事のままだと鉄分が不足してしまいますので、これまでよりも鉄分を含む食材を食事メニューに組み込む必要があります。鉄分が多く含まれる食材を紹介しようと思いますが、その前に鉄分には2種類あるのでその解説を先に行います
ヘム鉄と非ヘム鉄
ヘム鉄と非ヘム鉄の大きな違いは、鉄分子がたんぱく質に覆われているかどうかです。
ヘム鉄は鉄がたんぱく質に覆われているので吸収されやすい形になっています。それに対し、非ヘム鉄は鉄が剥き出しの状態なのに対し、吸収率は非常に低く、吸収されるときに活性酸素を出して粘膜を攻撃してしまいます。また、一緒に食べたものに簡単に影響されてしまいます。
つまり、効率よく鉄分を摂取するにはヘム鉄を摂取したほうがいいということになります
鉄分を多く含む食品と注意点
ヘム鉄を多く含む食品
ヘム鉄は動物性食品に多く、ヘム鉄が多い食品にはレバー、赤身の肉、赤身の魚などがあります
100gあたりに換算したヘム鉄を多く含む食品の例です
- レバー類:(例・鶏レバー:9mg)
- 牛肉(赤身):2.8mg
- カツオ(生):2mg
レバーは鉄分をとても多く含むため、鉄分補給には適していると思われがちだが、レバーには蓄積性のあるビタミンAも多く含んでおり、レバーを食べ過ぎてしまうとビタミンAの過剰摂取となり頭痛などの症状が出てくる恐れがあるので注意が必要です
非ヘム鉄を多く含む食品
非ヘム鉄は植物性食品に多く、非ヘム鉄多く含む食品には豆類、大豆加工品、野菜や海藻類などがあります
100gあたりに換算した非ヘム鉄を多く含む食品の例です
- 納豆:3.3mg
- 小松菜:2.8mg
- ほうれん草:2.0mg
妊娠中は16mgの鉄分が必要ですが、この量を摂取しようとするとたくさん食べないといけなくなり食事だけで摂取することは難しそうですね
ただ、少しでも非ヘム鉄から鉄分を効率よく得るための工夫として、タンパク質やビタミンCなどと一緒に食べるといいでしょう
鉄分と避けるべき食品
お茶やコーヒーなどタンニンを含むものや、乳製品などカルシウムを多く含む食品と一緒に摂取すると、鉄分の吸収率が低下します
妊娠3か月までの鉄分摂取におすすめのサプリ
ここからは我々夫婦が実際に購入していたサプリメントをご紹介します🍀
それはエレビットです!私たち夫婦は妊娠3か月までエレビットを服用していて、その後はサプリメントは摂取せず食事に気を付けました
エレビットを選んだ理由は大きく3つあります
1.鉄分を21.5mg配合
妊娠初期の必要量である9mgを大きく超えているが、上限量にも達しておらずちょうどいい量
エレビットには吸収率の低い植物性の非ヘム鉄が配合されていますが、ビタミンCもしっかり入っているため吸収率は高まっているので安心
2.妊娠初期に必要な葉酸も一緒に摂れる
食事摂取基準に基づく葉酸やビタミンなどと共に配合されているので、たくさんの種類のサプリメントを購入しなくてもエレビットだけで補うことができます
主なものとして、神経管閉鎖障害を予防する葉酸、骨の形成に必要なビタミンD、カルシウム、マグネシウム。葉酸代謝のはたらきを助けるビタミンB6やビタミンB12、ビタミンD。血液の生成に必要なビタミンB12などの成分が入っています。この3つの効果を上げるだけでもビタミンB12やビタミンDが重複していますよね。それだけビタミンの存在も重要なのです。
3.大手製薬メーカーが作る商品である
サプリメントは同じ成分が入っているものでも色々な種類があり、値段も様々ですよね
私たちが購入していたエレビットは難点として値段が高いことがあります
値段が高くなる一番の要因は大手メーカーが製造していることです。試験にはもちろんお金がかかるのでその分どうしても高価になってしまいます。ではなぜ、大手メーカーが良いのでしょうか?
- 安全性や効果に対する試験を行っている
- 成分の含有量が信頼できる
この2点が重要な理由は、サプリメントは作ろうと思えば誰でも作れるからです。もちろん私たちもです。サプリメントは医薬品と違って食品に分類されているので国の審査などはなく、サプリメントと名前を付けてどんなものでも、誰でも販売することができるのです。
また、記載されている内容や容量は常に正しく表示されているわけでもありません。サプリメントは錠剤やカプセルが多く中身が本当に正しいものかは購入者にはわからないので詐欺に狙われやすい商品です。中には主成分が全く入っていないダメサプリメントが販売されているケースも。今はネットで簡単に購入可能な時代なので知らぬ間に詐欺まがいの商品を購入してしまう可能性もあります。
こうした危険から守るためにも、特にサプリメントは少し値段はかかるかもしれませんが、信頼のおけるメーカーを選んでください。
私たちは妻と子供の安全が第一だったこと。また、ずっと飲み続けるサプリメントではないと考えていたので値段は気にせずエレビットを購入することを決めました
幸運なことに飲み始めて2ヵ月で子供を授かることができ、その後3か月間はエレビットにお世話になりました。今では産まれてきた息子も元気にスクスクと育ってくれています
妊娠3か月以降に鉄分摂取におすすめのサプリ
妊娠3か月以降にもし私たちが鉄分のサプリメントを購入するとすれば、DHCのヘム鉄を選びます
妊娠3か月以降にエレビットを選択しなかった理由を以下に示します
- 鉄が10.0mg含まれているので、このサプリと食事で妊娠3か月以降の推奨量はカバーできる
- エレビットには葉酸が800㎍含まれているが、妊娠3か月以降はそこまで量が必要ではないので葉酸75μg入っているDHCを選択
- エレビットに比べて安価
葉酸については別の記事でまとめていますので、ぜひ一緒にご覧ください
こうした理由で私たちはDHCのヘム鉄を選びました
※これはあくまでも我々の考え方で、実際に購入したわけでもないので参考程度にご覧ください
最後に
鉄分についての記事はいかがでしたでしょうか
日頃から貧血だという女性も多いので、この機会に鉄分を意識した食事やサプリメントを取っていただき生活の質を上げてみませんか
まだまだ子供のことに関してわからないこともたくさんあるとは思います。ただ、誰しもが最初はわからないものです。少しずつ学び、経験し、親子共に成長できるようこれからも頑張っていきましょう
最後まで読んでいただきありがとうございました
ハルタクファミリー
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